dnjiro’s 9VAe blog

誰でもアニメが作れる無料ソフト9VAeきゅうべえ開発者のブログ

Code for Osaka第18回「プログラミング教育」の感想

プログラミング教育が小学校に導入されるということで、各地で、いろんな混乱が起きているのではと想像し、どんなことになっているのか勉強するために参加。

感想を書きました。個人の感想なので間違いがあるかもです。

 

とても参考になり、参加して良かったです。私にとって興味深かったのは以下。

  • 小学生ではコーディングを教えることは目標ではない。コンピュータを使わない方法を「アンプラグド」という
  • いきなり、Scratch は難しいので、手順を分解して人に伝えるという課題などが実施されそう
  • ドローンはすごく良いと思う

コーディグが目標でないなら図形でプログラムしてもいい?

小学校ではコーディングは目的ではないし、アンプラグドというコンピュータを使わない方法まで推奨されている。となると、図形でプログラムする9VAeでもいいみたい。

9VAeがアンプラグドと同じくらい簡単にできて、さらにプログラミングらしいことができるなら、かなり有効なツールになるのではないかと感じた。

 

手順を分解して伝えることに少し違和感を持った

直接プログラムを教えるのは難しいので、いろんな作業手順を言葉に分解し、他人に伝えるという教え方が提案されており、手軽にできるので小学校でも実施されそうな雰囲気である。

 

例えば、カレーの作り方を手順に分けて書いて見ましょう。といったことだ。

 

確かに、プログラムは作業を細かく分解して記述したものである。

 

私が気になったのは、果たして、それが一番小学生に伝えたいことなのか?という点だ。カレーを作る手順は、子供達はすぐ理解できる気がする。それを細かく文章に分けて記述することは新しい体験でしょう、しかしどこまで分解するといいのか曖昧。例えばジャガイモの皮のむきかた?包丁をどちらの手でどこを持つのか、包丁の刃をどこから当てるのか、力の入れかたとか・・・・・実際に作業できる子供にとって、なぜこんな分解をするのか理由がわからんと思う。逆に、実際のプログラムは細かいことは書かなくてもいいようにどんどん進歩していくので、子供達が大きくなった時に、プログラムは「カレーを作れ」1行になっているかもしれん。

 

作業の分解はプログラムの重要な一面ではあるが、一番重要な点ではない気がする。

 

プログラムで何を教えるべきかは、Viscuitの原田博士がいろいろと書いているが、私が子供たちに伝えて欲しいことは、

プログラミングは複製と修正が簡単にできる

ではないかと思う。

 

子供達が普通手にする世の中のものは、

1。簡単に複製ができない

2。簡単に修正できない

例えば、スマホのアプリは、プログラムだが、簡単には複製できないし修正できない。だから従来のものとあまり代わりがない。

 

世の中はそういうもので満たされている。ところが、複製が無限にできて、修正が簡単にできるものがある。その価値に早く気づいた人が世の中を変え、世界を動かしている。プログラミング学習は、そういうものが世の中に存在することを知らせるのが大事なのでは、と思う。

 

ドローンは良いと思う。必ず修正が発生する

ドローンはいいと思う。空中を飛ぶので、なかなか正確に飛ばない、必ず、修正が必要である。どこを修正すれば良いか考え改良していく。最初作るのは大変だが、改良は簡単。これはすごいことである。何回も同じ絵を描くのは大変だが、プログラムは、同じことを繰り返すのが簡単で修正を重ねていくと、目標に着実に近いていく。こういうことは、他にはない体験になる。

 

カレー作りはどうか、何回も同じカレーを正確に作り直すことは不可能。毎回ジャガイモの形は違う。カレー作りは、子供達が知っている普通の体験だと思う。

9VAeはドローンやロボットと同じことがより簡単にできる

ドローンやロボットには、前に何歩進めとか、右に曲がれとか命令を送る。Scratchでも、命令を描く。

 

9VAeではページ間の図形の形によって動きが決定する。例えば、リンゴが落ちるアニメを作るには、前のページのリンゴは上に置き、次のページのリンゴは下におく。それでプレイボタンを押せば、上から下に落ちてくるアニメになるわけだ。

 

図形が、途中のアニメーションを決める命令になっている。この命令はリンゴを掴んで移動、変形させるだけなので、誰でもできる。リンゴは誰でも描ける。従って、Scratchよりもはるかに簡単にアニメーションプログラムが、図形で作れるわけだ。他に往復とか、部品化とか、パスに沿って動かすとか、高度な命令もある。

 

9VAeの図形プログラムが正しいかどうかは、動きが自然に見えるかどうかで判定できる。それで無限の課題が考えられる。「人が歩く」「石につまずいてこける」「扉を開けて家の中に入る」・・これらの動作が自然に見えるようにするには、図形をどのように配置すれば良いかを考える。図形の位置や形を修正していけば、どんどん目標に近づく。修正が簡単というプログラムの特徴を備えている。

 

複製も簡単。落ちてくるリンゴを複製し、何個も落ちてくるようにできる。

 

さらに他の人が作ったアニメを簡単に取り込める。他人のアニメを複製し、修正して新しいアニメを作る。これこそがプログラムが世の中を変えた重要な性質である。

 

9VAeきゅうべえの図形プログラミングは、面白いし、子供のやる気もでると思う。あと、動くLINEスタンプの作成にも使われているので、役にも立つし、無料だし、もうすぐiPad版もできると思うし、ぜひ使って欲しいと思うのです。

 

KOF2017  11/10-11 (金土) 大阪南港ATC で実演します。

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